サン・ネクテール A.O.P.

サン・ネクテール A.O.P.

解説

1700年頃、ピエール・オーディジエ(1659-1744)は著書「オーヴェルニュ史」の中で、「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」は「最も有名なヨーロッパ産チーズに、味の面で何ら遜色がない」と称賛しています。今日でも、この喜ばしい評判は落ちることなく、独特の香りを保ち続けています。

特徴

・1955年A.O.C.(原産地呼称統制)認定


・非加熱圧搾チーズ


・脂肪分45%以上


・「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」:直径21cm、厚さ5cmの平たい円柱状、重さは約1.7kg


・「Petit Saint-Nectaire(プチ・サン・ネクテール)」:直径13cm、厚さ3.5cm、約600g


・皮には白色、黄色またはオレンジ色のカビが生えている


・フェルミエチーズ(農家製)には緑色の楕円形のカゼインマークが、レティエチーズ(半工場製)には四角いラベルが貼られている


・フェルミエチーズ(農家製)は生の牛乳から、レティエチーズ(半工場製)は通常加熱または低温殺菌された牛乳から作られている


・生産量:13,500t

ガストロノミー

「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」は、9月に採集される秋季のミルクから作ると、ナッツのような味わいを持ちます。その風味には、軽い口当たりのフルーティーな赤ワインが完璧な組み合わせとなります。
このチーズは、トーストしたパン、ロースト料理、クリスマスのスープ、ブリオッシュなど、地元の郷土料理に幅広く使われています。

製造方法

朝か晩、搾乳してすぐの牛乳で作られます。カード(凝乳)を顆粒状に細かくカットして乳清を除去し、水分が抜けたカード(凝乳)の粒を固め、チーズの元になる塊を作ります。この塊を型に入れ、圧搾します。成型できたら、カゼインマークのプレートを乗せ、塩を加えて24時間圧搾します。塩水で定期的にチーズを磨き、皮を形成します。このうち何回かは塩水にアナトー色素を混ぜ、チーズに着色します。
以前は、床下、またはクレルモン・フェランの火山岩にできた天然の洞窟の中で熟成させていました。地面の上に直接チーズを置くこともありましたが、ライ麦のわらに乗せることもあったようです。

「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」を生み出したのは女性たち。男性が牛の群れを率いて山間部の牧草地へ出向いている間に、女性が谷に残っている牛から採集した牛乳で小型のチーズを作ったのです。「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」は、アンリ・ドゥ・ラ・フェルテ・サンネテール陸軍元帥(1600-1681) がルイ14世に紹介したチーズということで有名になりました。

生産地

「Saint-Nectaire(サン・ネクテール)」は、豊富な植物相を持つ火山地帯、モン・ドールやセザリエの牧草地で生産されています。
このチーズの主な市場は、その名が取られたサン・ネクテールですが、エグリーズヌーヴ・ドントレーグ、ベス・エ・サン・タナステーズ、ピュイ・ド・サンシーの麓にも広がっています。

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