オッソー・イラティ A.O.P.

オッソー・イラティ A.O.P.

解説

羊飼いのおやつ、農民のデザート。ピレネー山脈唯一のA.O.C.(原産地呼称統制)チーズは、この地方の誇りです。「Ossau – Iraty(オッソー・イラティ)」は、山岳地帯の歴史や伝統と切り離せないチーズなのです。

特徴

・1980年A.O.C.(原産地呼称統制)認定


・非加熱圧搾チーズ


・脂肪分50%


・直径26cm、高さが12cmから14cm、重さは4kgから5kg、底が直線または少し凸状の小さい形のチーズ


・フェルメミエチーズ(農家製)は7kg程度まで、小さめの「Ossau – Iraty(オッソー・イラティ)」は2~3kg


・中身は少しくすんだ白で、きめ細やかでなめらかだが硬いチーズ


・割れ目が開いているものは熟成が進んでいる証拠


・皮は荒く、全体的には灰色だが、熟成が進むにつれオレンジ色や黄色がかってくる


・生産量:3,300t

ガストロノミー

すりおろすか薄くカットしてスープやグラタンに加えるか、または素朴なパンにのせてオーブンで焼いても 良いでしょう。
「Ossau – Iraty(オッソー・イラティ)」の風味は、春夏のハーブやエディブルフラワーと合わせると深められます。チェリーなどの野生のフルーツや、マディランやイルレギなどの地元産の味の濃い白ワインと組み合わせるのが理想的です。

製造方法

カード(凝乳)を泡立て器で乳白色になるまで攪拌します。時々上下を返し表皮を磨きながら、少なくとも3ヶ月間熟成させます。
ベアルンの「クジャーラ」、バスク地方では「カヨラーズ」と呼ばれる石造りの山小屋では、毎日同じ時間、1:30から2:00 の間に搾乳が、5:00から5:30 の間にチーズの製造が行われています。
羊乳の生産に最も適しているのは移動放牧だということを、数千年の歴史が証明してきました。毎年春になると2,000の群れが目的地へ向けて出発し、ゲンチアナ、コケモモ、クリーピングタイム、リコリスなどのハーブが茂る緑地帯で夏の3ヶ月を過ごします。
「Ossau – Iraty(オッソー・イラティ)」の生産に使われているのは、ベアルン地方を駆け回るマネッシュ種(山の斜面を好むのは頭部が赤、高地を好むのは頭部が黒)やバスコ・ベアルネーズ種の乳です。
羊は、鐘の音に合わせて移動します。群れを守る羊の喉元には小さい鐘を、最後尾の羊の喉元には鈍い音が出る大きな鐘を付けます。

生産地

「Ossau – Iraty(オッソー・イラティ)」の生産地は、ベアルン地方とバスク地方。詳しく言えば、ピレネー・アトランティック県全域とオート・ピレネー県の3市に該当しますが、いずれも、深い渓谷があり、緑の多い山岳地帯です。
チーズの名前は、ベアルン地方の「オッソー渓谷」、バスク地方の「イラティの森」が由来となっています。紀元前1世紀には、既にトゥールーズの市場でピレネー産チーズが話題にのぼっていたそうです。
チーズの起源はいつなのか、いろいろな可能性がありますが 、当初このチーズに、オッソー渓谷の小さな集落「ラランス」という名前を付けたのは、ベロック修道院の修道士たちだと言われています 。

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