フルム・ダンベール A.O.P.

フルム・ダンベール A.O.P.

解説

チーズの起源は1,000年以上前までさかのぼれると言われていますが、それ以前からガリア人のドルイド僧が、牧草地で放牧する羊を使って加持祈祷していたという伝説があります。
フォレ山脈には、ジャスリー と呼ばれるチーズ作りのための建物があります。あざやかな青色のデリケートなチーズ、「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」は、このような場所で生まれるのです。

特徴

・1972年A.O.C.(原産地呼称統制)認定


・青かびチーズ


・脂肪分50%以上


・直径13cm、高さ20cmの円柱形


・重さ:約2.2kg


・皮は乾燥していて、かびが付着(白色)


・苦味が少しあるが、甘味がかったチーズ


・生産量:6,000t

ガストロノミー

「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」はコート・ドーヴェルニュやフォレなど、地元産ワインとよく合います。特に、コトー・デュ・レイヨンのような、優しい口当たりの白ワインがぴったりです。また、洋梨のケーキ、カモのフィレのチーズソース添え 、玉ねぎとベーコンのチーズタルトなど、さまざまなレシピの食材としても活躍します。

製造方法

24時間かけて自然に脱水したカード(凝乳)に塩を加え、風が通るよう穴を開けます。この穴に青カビを生やし、28日以上、貯蔵庫で熟成 させます。熟成が進むと、灰色がかった白く薄い外皮が形成されてきます。
かつて「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」は夏季、ジャスリー と呼ばれる期間限定で家畜と人間が同居する小屋の中で作られていました。
もともと、主にアンベール市で売られていたので、この町の名前がチーズの名前の由来となりました。青い筋模様の入った、オレンジ色の皮のチーズ「Fourme de Montbrison(フルム・ド・モンブリゾン)」と名前が似ていますが、かつては二つとも「フルム・ダンベール」と呼ばれていました 。2年に1度、アンベールの近隣地域の住民が「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」を囲む「フルモフォリーズ」というお祭りを開きます。
フルムという言葉の語源は、ラテン語でカード(凝乳)を入れる容器を表す「forma」。伝説によると、ピエール・シュール・オートで儀式を行っていたドルイド僧たち は、既にこのチーズに親しんでいたようです。また、9世紀の石碑には、「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」生産をうかがわせる内容が刻まれています。

生産地

このチーズの生産地は、フランス中央高地の最北に位置するフォレ山脈。さほど肥沃ではなく、水晶群晶を持つ山脈です。夏は暑く、冬は寒くしかも長い地域です。標高600mから1,000mの高地で収集された牛乳から、カンパニュラとヒースの香りという独特の風味を持つ「Fourme d'Ambert(フルム・ダンベール)」が作られます。

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