シェーヴル

シェーヴル

解説

チーズ全種の中で間違いなく最も歴史の古いチーズです。紀元前800年には既に、地中海地方の各国で山羊がミルクや肉の供給源とされていました。
長年、貧しい人々のチーズとしての役割を果たしてきましたが、美食家のハートを射止めてきたチーズでもあります。おいしいチーズを求める人々は、山羊のチーズのさまざまな風味や香りの中からハーモニーを発見してきたのです。

特徴

・A.O.C.


・原産地は、シャビシュー・デュ・ポワトゥ、クロタン・ド・シャヴィニョル、ピコドン・アルデシュまたはドローム、プーリニ・サン・ピエール、ロカマドゥール、サント・モール・ド・トゥーレーヌ、セル・シュル・シェール、ヴァランセ


・呼称保護の要件は、山羊のミルクを原材料としていること。製造法は問わない。


・新鮮なペースト状のもの、自然に皮が形成されるもの、非加熱圧搾タイプ、青カビタイプ、圧搾タイプなどがある


・年間生産量:45,000t、うちA.O.C.認定品は6,100t

ガストロノミー

山羊のチーズは、ベーコンとレタスに挟むなど、さまざまな食前酒のおつまみとして楽しまれています。
山羊が乳を出すのは3月から10月までのため、山羊のチーズの生産時期は限られていました 。今日では、人工授精により山羊の妊娠期間が長くなり、ハイシーズンに生産されたカード(凝乳)を冷凍する技術が整ったため、年間を通じて山羊のチーズの生産が可能になりました。

製造方法

山羊のチーズは、ペーストの状態と、香りや風味に影響を与える熟成状態により、3種類に区別されます。

乳酸菌を加えて作ったカード(凝乳)から生まれるのは、Selles-sur-Cher(シェーヴル・ショー)やValen?ay(ヴァランセ)など、白く、硬く、表面がざらざらしたペースト状のチーズか、フレッシュチーズです。

乳酸菌とレンネット(凝乳酵素)を混合して作られるカード(凝乳)からは、柔らかいチーズができます。これを熟成させると、硬いチーズや柔らかいチーズができます。例として、Baune(ボーヌ)やBrique de chèvre(ブリック・ド・シェーヴル)があります。
主にレンネット(凝乳酵素)のみで作られるカード(凝乳)からは、青みがかったペーストができます。圧搾すると、山岳地帯の典型的な山羊のチーズ、Chevrotin(シュブロだん)になります。


山羊は、ローマ人が到達するより先にガリア地域に生息していたようです。ムーア人がこの地域を占領したとき、地中海を起源とする山羊をフランス西部のポワトゥー・シャラント圏に連れて来て、飼育するようになりました。現在この地域は、フランスでも山羊ミルクの一大生産拠点となっています。


山羊チーズは種類が豊富です。形状、サイズ、フレッシュか成熟タイプかなど、見た目もさまざまです。A.O.C.認定を受けているのは8種類のチーズですが、何百とある山羊チーズの中には、各地域の特産品も含まれています。

例をあげるとBanon(バノン)、 Brique de Forez ou do Livarois(ブリック・デュ・フォレまたはブリック・ドゥ・リヴァロ)、 Bûchette d’Anjou(ビュシェット・ダンジュ) 、Chevrotin des Aravis(シェブロタン・デ・ザラヴィ)Clochette(クロシェット)、Galet solognot(ガレ・ソローニョ)、Pélardon des Cévennes(ペラルドン・デ・セヴェンヌ)、Sancerre(サンセール)、Saint-félicien(サン・フェリシア)などがあります。

生産地

山羊のチーズはフランス全土のあちらこちらで少量生産されています。例をあげればポワトゥー・シャラント県、ロワール県、ブルゴーニュ圏、中央高地のほか、サヴォワ県、フランス南部全地域、コルシカ島でも生産されています。

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