ブリー

ブリー

解説

自然に皮が形成される柔らかいチーズの代表格。シャルル・ドルレアン公が、宮廷の婦人たちに「Brie(ブリー)」を心付けとして振舞ったと記した文書が残っています。
「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」と「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」は、A.O.C.チーズです。

特徴

・「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」/「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」


・1980年A.O.C.認定


・厚い皮が形成された、柔らかいペースト状のチーズ


・「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」:直径27~28cm、厚さ3.5cm~4cm、薄い白カビに覆われたビロードのような皮が自然に形成


・「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」:直径36~37cm、厚さ3cm~3.5cm、ビロードのような薄い白カビに覆われた皮が自然に形成、うっすらと赤いシミがある


・「Brie(ブリー)」は伝統的に、生乳から作られてきたが、現在では主に低温殺菌乳から作られる


・生産量:105,000tのうち、およそ8,300tが「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」、230tが「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」

ガストロノミー

「Brie(ブリー)」は、さまざまな地方料理のベースとして使われています。フレッシュな状態で、料理やパイなどに使われており、特に溶かしたチーズにクリームとミルクを混ぜ、ジャガイモと一緒に焼いたグラタンが有名です。また「Brie(ブリー)」は、「ブリオッシュ」の語源ともされています。フランス王ルイ15世の妃、マリー・レクザンスカは、ブリオッシュにヒントを得て、ブーシェ・ア・ラ・レーヌ(子牛の胸腺とキノコの入った小さなパイ)を作らせたと言われています。
「Brie(ブリー)」を味わうには、ブルゴーニュやボルドーのサン・テミリオンのような、フルーティーなワインが適しています。

製造方法

「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」と「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」は、発酵の仕方が異なります。「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」は、レンネット(凝乳酵素)を使い、30分でカード(凝乳)を作るのに対し、「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」は、乳酸発酵を利用し、18時間かけてゆっくりとカード(凝乳)を作ります。
「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」は、カード(凝乳)を専用のスプーンですくって型に入れます。一方、「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」は、木のスプーンを使ってカード(凝乳)を型に入れます。
成型後、型から外したら、どちらも塩を加え4週間から6週間熟成させます。この間、定期的に上下を反転させます。


かつて、パリジャンやフランス国王たちの間で、最も評価されていたチーズは、ブリー村のものでした。
パリとランスが権力を争っていた時代、この2つの町の間にあるブリーが長きに渡り争いの恩恵を受けていました。2度のナポレオンの遠征の後、1814年にウィーン会議でヨーロッパの運命が決まりました。この時メッテルニヒが開いた品評会で、「チーズの王子、デザートの王様」と認定されたのが「Brie(ブリー)」だったのです。この結果、19世紀、「Brie(ブリー)」は非常に人気のあるチーズになりました。1886年にはパリの市場では、「Camembert(カマンベール)」の2倍にもおよぶ大量の「Brie(ブリー)」が売れました。

生産地

「Brie de Meaux(ブリー・ド・モー)」の生産地は、セーヌ・エ・マルヌ県の全土と、オーブ県、ロワレ県、ムーズ県、ヨンヌ県、マルヌ県、オート・マルヌ県の一部に広がっています。
一方、「Brie de Melun(ブリー・ド・ムラン)」の生産地は限られており、セーヌ・エ・マルヌ県の全土とオーブ県、ヨンヌ県の一部だけです。

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